開業後ノウハウ

デイサービス運営の効率化で経費20万円削減した方法

こんにちは、デイサービス開業コンサルタントの増田です。

今回は、私が名古屋で運営している「半日型の高齢者向けのリハビリ型デイサービス」で実際に実践して結果の出ている運営ノウハウを教えていきたいと思います。

これを実践することで、毎月の経費を20万円、30万円と抑えることも可能です。

是非最後までご覧になって参考にしてもらえれば幸いです。

この記事の監修者

人件費を削減しサービスの質も向上させる方法

人件費を削減しサービスの質も向上させる方法

デイサービスの運営は特に、高齢者向けサービスが求められる現代において重要な役割を果たします。

しかし、高品質のサービスを提供しつつ、経営の持続可能性を保つことは容易ではありません。

私は元々、IT業界で効率化におけるシステムの構築や利益率を上げるための政策のマーケティングを主にやっていました。

そうした経験を基に、デイサービスの運営においても効率化とコスト削減を目指しました。

これから紹介する方法は、特に人件費の削減とサービスの質の向上に焦点を当てています。

それでは具体的に解説をしていきます。

人件費削減とサービス向上の二兎を追う戦略

人件費削減とサービス向上の二兎を追う戦略

デイサービスでは、送迎サービスが大きな経費となることがあります。

半日型のリハビリ型デイサービスでは、おじいちゃんやおばあちゃんを送迎する必要があるため、送迎サービスは必須になります。

そしてほとんどの事業所が、職員とは別にドライバーさん、送迎専用の運転士さんを雇用しています。

その送迎費用の人件費は、大体20万円とか30万円ほど平均してかかっています。

しかし、私の事業所では、ドライバー専任の人を雇う代わりに、職員が送迎も行うことで大幅にコストを削減することに成功しました。

さらにこの方法によってサービスの質も同時に上がりました。

どのようにして経費節約とサービスの質向上の両方を実現したのか?

それは「送迎時間の有効活用」です。

実践!効率的な送迎スケジュールの構築

実践!効率的な送迎スケジュールの構築

送迎サービスを効率的に行うためには、スケジュールの工夫が必要です。

半日型のデイサービスの運営の前提としまして、午前と午後の2つに分かれています。

そしてほとんどの事業所が、午前と午後の間は約1時間ほどしか空いていません。

例えば、「9時~12時の午前の部」「13時~16時の午後の部」の2つで運営してるところが多いですが、この方法では午前の部と午後の部の間が1時間ほどしかありません。

この1時間で午前の利用者さんを自宅までお送りしたり、午後の利用者さんを迎えに行かなければいけません。

そのため、多くの事業所では送迎専用のドライバーさんを雇用、または休憩時間を取るために多めの職員をシフト制で雇用することによって運営しています。

私の事業所では午前が9時~12時の3時間、午後は14時~17時の3時間で運営しています。

つまり、午前と午後のセッション間に2時間の休憩時間を設けることで、送迎専用のドライバーさんを雇わなくても、職員自身が運転して送迎することが可能になりました。

また、シフトを組むために多めの職員さんを雇用する必要もなくなります。

ちなみにこの話をすると、サービス提供と送迎で職員さんの休み時間がなくなるんじゃないかと心配される方もいらっしゃいますが、午前と午後の時間を2時間空けてあるので、職員が送迎と休憩を両立できるようになっています。

これによって職員の負担を軽減しながら、サービスの質を維持することができるようになりました。

他の事業所によっては職員さんが送迎をしてる場合もありますが、休憩時間がしっかりと取れていないということがあるというお話も聞いたことがありますが、私の事業所では職員が送迎をしてもしっかり休憩が取れるようにしております。

送迎時間を利用したコミュニケーションの価値

送迎時間を利用したコミュニケーションの価値

職員さん自身が送迎することで人件費を抑えるメリットがありますが、それ以上のメリットがあると思っており、それが利用者へのサービス向上に繋がっているということです。

それが何かと言いますと、職員さん自身が直接送迎することによって利用者さんとお話しする機会が増えていくからなんです。

送迎時間は、ただの移動時間ではありません。

職員が直接運転することで、利用者との間に深い信頼関係を築くことができます。

車内での会話は、日常のコミュニケーションよりもリラックスして行われ、利用者の満足度を高めます。

また、この時間を通じて、利用者の家族や日常生活に関する貴重な情報を得ることができるのです。

もちろん、サービス提供中も会話をしたりコミュニケーションを取りますが、送迎中の車内でも非常に盛り上がるんですね。

むしろ車内の方がかなりリラックスをしておりまして、利用者さんもいろんなお話をしてくれます。

例えば、送迎中のその道で「ここは一緒にお父さんと散歩したところなんだよ」という風に教えてくださったりとか、「また一緒にお父さんとよくどこどこに車でドライブに行ったんだよ」というようなお話。

そういったエピソードをお話ししてくれたりするんですね。

それ以外にも、利用者さんと2人きりになった時とかは、ご家族のお悩みも話してくださったりします。

デイサービスの施設では話せないことも、社内なら話したりすることもあるんですね。

それが利用者さんとの関係構築のためにもできるので、職員さんが運転をしてもらっています。

運営の効率化が生む複合的な利益

運営の効率化が生む複合的な利益

デイサービスの運営を効率化することは、単にコストを削減するだけでなく、サービスの質を向上させ、職員の働きやすさを改善することにも繋がります。

私の事業所では利用者さんとの関係値を深めるため、コミュニケーションを大事にしています。

利用者さんが『デイサービスが楽しいから家に帰りたくない』と思わず泣きだされてしまう方もいらっしゃるんですね。

このように、職員さん自らが送迎することで職員と利用者さんとの関係値が深くなって、職員さんの気持ちやモチベーションがさらに上がり、サービスの質の向上に繋がってきます。

専属のドライバーさんを雇用していないため、その分人件費が浮きますし、それが利益にもつながります。

他のデイサービスでは、送迎専門のドライバーさんを雇用してることも多いです。

しかし、ドライバーさんがいると、職員さんの送迎の負担はないかもしれませんが、結果的に利益が減少して、利用者さんとの関係値が深まる機会が少なくなってしまいます。

私のデイサービスでは、送迎を職員さんが行うことによって、人件費を抑え、利用者さんとの関係値を深めて、職員さんもしっかり休憩が取れる時間割り設定をしております。

効率のいい運営方法で、職員さんも利用者さんにも喜んでもらえる仕組みになっています。

まとめ

私のデイサービスの運営方法は、このような方法をいくつも取り入れておりまして、利益が業界でもトップクラスになっています。

私たちの実践から得られた教訓は、デイサービス運営に新しい可能性をもたらしました。

コスト削減とサービス質の向上は決して相反する目標ではなく、正しい戦略と工夫によって、両方を達成することが可能です。

私たちの経験が、皆さんの運営においても役立つことを願っています。

今後もこのようなノウハウをお伝えしていきますので、楽しみにしていてください。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。