デイサービス開業の流れ

デイサービスの参入地域で失敗しない開業リサーチ戦略

こんにちは、デイサービス開業コンサルタントの増田です。

今回はデイサービスの参入地域をリサーチする方法について解説します。

参入地域のリサーチ方法を知らずに開業すると、間違いなく損失を被ります。

今回はそうならないための方法やポイントについてお話します。

この記事の監修者
増田裕一

デイサービス参入地域のリサーチは必須

デイサービス参入地域のリサーチは必須

デイサービスを開業する際、参入地域のリサーチは欠かせません。

リサーチ不足で開業すると、予期せぬ損失や黒字化の遅れ、最悪の場合は事業所の閉所に繋がる恐れがあります。

そのため、開業前に地域の特性や需要を把握するためのリサーチが不可欠です。

特に、デイサービスにおいては高齢者の需要が事業の成否に直結します。

リサーチを怠ることで、2つの大きなリスクが考えられます。

まず一つ目は、ライバルが多い地域で開業してしまうケースです。

競合相手が多ければ多いほど、新規の利用者さんを確保するのが難しくなり、黒字化までの時間が延びてしまいます。

デイサービスは利益を上げるまでに時間がかかるため、黒字化の遅れは経営に大きなダメージを与えかねません。

二つ目は、高齢者が少ない地域で開業してしまうケースです。

デイサービスの利用者は基本的に高齢者であり、利用者が少なければ事業の継続は困難になります。

地域に高齢者が多く存在することは、デイサービスにとって不可欠な条件の一つです。

こうしたリスクを避けるために、参入地域のリサーチは非常に重要です。

リサーチによって地域の特性や需要をしっかりと把握することで、事業を安定して軌道に乗せることが可能になります。

また、リサーチは単なる事前調査にとどまらず、開業後の戦略にも大きく影響します。

例えば、地域の高齢者がリハビリ型のデイサービスを求めている場合、そのニーズに合わせたサービスを提供することで、競合との差別化や利用者の獲得に繋がります。

さらに、地域の特性を活かしたサービス展開やマーケティング戦略を立てることも可能です。

地域のニーズに合わせた事業計画を立てることで、デイサービスの成功確率を高めることができます。

このように、参入地域のリサーチは開業前から開業後まで、デイサービス事業における重要なプロセスとなります。

徹底したリサーチで地域の特性や需要を把握し、リスクを最小限に抑えて成功への道を築きましょう。

地域包括支援センターで情報収集

地域包括支援センターで情報収集

デイサービス開業において、参入地域のリサーチは欠かせませんが、その中でも、地域包括支援センターは重要な情報収集の要です。

地域包括支援センターは、高齢者の暮らしをサポートする公的な相談機関であり、高齢者のニーズや地域の特性を理解するのに役立ちます。

地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者向けの相談窓口で、高齢者の生活に関する幅広い情報が集まっています。

具体的には、介護認定を受ける前の65歳以上の方が相談に来ることから、介護やデイサービスに関する潜在的なニーズを把握することができます。

センターでは、ケアマネージャーや社会福祉士など、高齢者支援に精通した専門家が相談に応じてくれます。

そのため、地域の高齢者にどのようなニーズがあるのか、どのようなデイサービスが求められているのかといった情報を聞くことができます。

具体的なリサーチ方法としては、地域包括支援センターに訪問して専門家に直接相談するのが良いでしょう。

まずは、その地域での高齢者の人口や、デイサービスの需要について尋ねてみましょう。

これによって、その地域でデイサービスを開業する意義や、どのようなサービスが受け入れられるかを判断することができます。

また、デイサービスの開業を検討していることを伝え、その地域のデイサービス事業所の状況について尋ねるのも有益です。

既存の事業所がどれだけの期間で定員に達しているのか、どのような特性を持った事業所が多いのかを把握することで、競合相手との比較や、自身の事業所の強みを明確にすることができます。

さらに、地域包括支援センターでのリサーチは、地域の高齢者の生活全般に関する情報収集にも役立ちます。

高齢者の生活における困りごとや、サポートの必要性が高い分野を理解することで、その地域においてデイサービス事業所が提供できるサービスの幅を広げることができます。

地域包括支援センターは、地域のデイサービス開業者にとって、まさに情報の宝庫です。

ここで得られる情報は、単に開業前のリサーチだけでなく、開業後の運営や戦略にも大いに役立ちます。

ケアマネージャーさんへのヒアリング

ケアマネージャーさんへのヒアリング

参入地域の需要や競合の状況を把握するための重要なリサーチ手法の一つが、ケアマネージャーへのヒアリングです。

ケアマネージャーは、高齢者やその家族に介護サービスを提供するための重要な役割を果たしており、地域のデイサービスに関する情報に精通しています。

開業予定地域のケアマネージャーさんにヒアリングすることで、その地域におけるデイサービスの需要や競合の状況を理解することができます。

以下に、ヒアリングを効果的に行うためのポイントを解説します。

まず、ヒアリングを開始する前に、事前に質問内容を整理しておくことが大切です。

例えば、「この地域でのデイサービスの需要はどの程度ありますか?」や、「半日型リハビリデイサービスの需要はありますか?」といった、デイサービスの特性に合わせた質問を準備します。

これらの質問を通じて、その地域のデイサービスの需要や、特定のサービスに対するニーズを把握することができます。

加えて、「ライバルのデイサービス事業所はどれくらいありますか?」といった質問をすることで、地域の競合状況を把握することが可能です。

さらに、「この地域でよく紹介されているデイサービスはどこですか?」と聞くことで、具体的な競合になりえるであろう事業所の名前や特徴を知ることができます。

これにより、競合他社との比較や、自社のデイサービスの強みや特徴を明確にすることができます。

ヒアリング中には、ケアマネージャーからの回答に基づいて、その地域の高齢者のニーズや、各事業所の特性をさらに掘り下げていくことも大切です。

例えば、運動に特化したリハビリ型のデイサービスが多いのか、あるいはマッサージや日常生活のサポートに特化した事業所が多いのかなど、詳細な情報を得ることで、地域のデイサービス市場の全体像を掴むことができます。

また、ヒアリングを続けていく中で、ケアマネージャーによっては直接的な回答が得られない場合もあります。

しかし、そこで諦めずに複数のケアマネージャーにヒアリングすることで、より多くの情報を得ることができます。

ヒアリング内容の深掘りをしよう

ヒアリング内容の深掘りをしよう

ケアマネージャーへのヒアリングは、その地域のデイサービス事業所の状況や需要の有無を知るための貴重な手段です。

しかし、ヒアリングを通じて得られる情報は単純な回答だけではなく、多角的に深掘りしていく必要があります。

まず、ヒアリング内容の深掘りは、地域のデイサービス事業所の現状を把握するために不可欠です。

例えば、「この地域でデイサービスを開業しようと思っています」と伝えた際、既存の事業所の状況について質問することで、競合の有無や特性を知ることができます。

具体的には、「1年以上運営されている半日型デイサービスで、定員に達していないところはどれくらいありますか?」と質問することで、その地域でのデイサービスの需要の有無を推測することができます。

もし、1年以上経過しても定員に達していない事業所が多い場合、その地域におけるデイサービスの需要が低い可能性があります。

また、「皆さんどれくらいの期間で定員になっていますか?」と尋ねることで、デイサービスの定員に達するスピードを把握し、需要の有無や市場の活気を知ることができます。

この情報は、事業計画を立てる上で非常に重要です。

さらに、ケアマネージャーさんに「どこのデイサービスによく紹介していますか?」と尋ねることで、地域で人気のあるデイサービス事業所や、ライバルの事業所の存在を知ることができます。

この情報を基に、地域のデイサービス市場の競合状況を把握し、競合との差別化や自社の特徴を強化する戦略を練ることができます。

その他、「この地域には運動に特化したデイサービスがありますか?」「マッサージを提供している事業所はありますか?」といった質問をすることで、地域のデイサービス事業所の特性やサービス内容を知ることができます。

これにより、競合の特徴や地域のニーズを理解し、自社のデイサービスの方向性を定めることができます。

ヒアリングの際、ケアマネージャーさんが直接的に回答してくれない場合もありますが、諦めずに複数のケアマネージャーさんにヒアリングすることで、地域の全体像を把握することができます。

こうしてヒアリングを通じて得られた情報は、地域のデイサービス市場の状況を総合的に理解し、事業戦略を立てる上で非常に有益です。

リサーチは確信がもてるまで継続

リサーチは確信がもてるまで継続

デイサービス事業を成功させるためには、参入地域のリサーチを徹底的に行い、確信がもてるまで続けることが重要です。

リサーチを通じて地域のデイサービス市場の実態を把握し、その情報を元に事業計画を立てることで、開業後の運営方針にも大きな影響を与えます。

リサーチは単なる事前準備ではなく、開業後の事業の安定や成功に繋がる重要なプロセスです。

ヒアリングを通じて得られる情報を基に、地域のデイサービス市場の現状や需要、競合の状況を把握し、自社のサービス提供に活かすことができます。

特に、地域のデイサービスに関する確かな情報を得るためには、ヒアリングを繰り返すことが必要です。

1回のヒアリングだけで確定的な情報を得ることは難しく、複数のケアマネージャーさんや地域包括支援センターなどから情報を集め、多角的な視点で分析することが求められます。

このようなリサーチを続けることで、地域のデイサービス市場の全体像が見えてきます。

例えば、ケアマネージャーさんへのヒアリングを通じて、その地域でのデイサービスの需要や、既存事業所の特徴、競合の強みや弱みを知ることができます。

また、地域包括支援センターでのリサーチから、高齢者の人口や生活状況、デイサービスに求められるニーズなどを把握することができます。

リサーチを通じて得られる情報は、開業後の事業戦略にも影響します。

例えば、地域の高齢者がリハビリに特化したデイサービスを求めている場合、そのニーズに合わせたサービス提供を行うことで、競合との差別化や利用者の獲得に繋がります。

また、リサーチを続けることで、地域のデイサービス市場の変化やニーズの変動にも対応できるようになります。

開業後もリサーチを継続し、状況に応じてサービス内容や事業戦略を見直すことで、長期的な成功を目指すことができます。

まとめ

今回はデイサービス開業の際、地域参入におけるリサーチの重要性とその方法を話ました。

地域包括支援センターでは、リサーチを通じて地域の高齢者のニーズや特性をしっかりと把握し、それを踏まえた事業計画を立てることができます。

ケアマネージャーさんへのヒアリングを通じて得られた情報は、参入地域のリサーチだけでなく、開業後の戦略やサービス提供にも役立ちます。

ヒアリング内容の深掘りは、デイサービス事業の成功に向けて重要なプロセスであり、地域の状況やニーズを理解することで、自社のサービス提供に活かすことができます。

そして、入念な事前リサーチはデイサービス事業における成功の鍵であり、確信がもてるまで続けることが重要です。

また、適切なリサーチにより、成功に向けた基盤を築き、無駄な費用を抑えることが可能です。

リサーチ(ヒアリング)で多角的に集めた情報を活用し、地域に根ざしたデイサービスを提供することで、競合との差別化を図り、それを基にした事業計画を立てることで、開業後の運営を安定させ、成功への道を築くことができます。

今回、参入地域をリサーチする方法の一例としてお伝えしましたが、この他にもいくつか方法がありますので、またご紹介していきたいと思います。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。